「生物的な反応」を利用するルアーフィッシング
ルアーフィッシングは「生物的な反応」を利用した釣りですと昨日紹介いたしました。
今日はこの中でも特に「反射」について説明します。
簡単に言うと、人間が熱いものに触れた時に「熱つっ!」と手を引っ込めますよね。あれです。
私達の体は脳で考える前に体が動くように出来ています。
情報が「手⇒脊髄⇒脳⇒脊髄⇒手」だと遅いので「手⇒脊髄⇒手」と省略されます。
これが反射(脊髄反射)というやつです。
魚の場合、例えば目の前にキラッと光るものが現れ妙な動きをしたとします。
魚は脳で「なんじゃこいつ?」と思う前に、反射作用で体が勝手に動いて食いついてしまうのです。釣りの世界ではリアクションバイトなんて呼んだりもします。
問題はなぜ魚はそんなことになってしまうのか?
魚が生息している環境は大自然の中、生存競争は極めて厳しいものでしょう。
そんなところで生活していく上で最も必要なことは「餌の確保」です。
兎にも角にも餌を食わないことには生きていけません。
そこで彼らは餌を食う際に反射を使うようになったのです。
渓流では、上流から流れてきた餌にいちいち脳を使っていたら、餌が下流へと流れて行ってしまうこともあるでしょう。
反応の遅れは命取りです。
視覚に入る範囲で餌が見えたら、反射で食いつく。
これこそが魚の生き残るすべなのです。
ルアーフィッシングでは、このような生物的な反応を利用して魚を釣っているのです。
餌以外にもライバル、好奇心などの反応を利用する場合もあります。
このあたりはルアーフィッシングの得意分野と言えそうですね。